国連人権委員会勧告
国連人権委員会から日本政府に対する勧告
2022年11月3日、国連人権委員会CCPR(自由権規約委員会)から日本政府に対して、日本における「Parental Child Abduction(親による子の奪取・実子誘拐)」問題に適切に対応するために必要な措置を講じ、国内・国際間の事例を問わず、子の監護に関する決定が子の最善の利益を考慮し、実務上完全に履行することを確保するよう勧告が出されました。
ジュネーブで開かれた国連人権委員会CCPR(自由権規約委員会)での「家族からの子どもの引き離し問題についての問題提起」と「総括所見(暫定版)」は下記のとおりです。
〇家族からの子どもの引離し問題についての問題提起(2022年10月14日)
https://www.ohchr.org/en/news/2022/10/dialogue-japan-human-rights-committee-experts-welcome-provision-public-housing-same
In Dialogue with Japan, Human Rights Committee Experts Welcome the Provision of Public Housing to Same Sex Couples, Raise Issues Concerning the Death Penalty and the Removal of Children from their Families
(日本におけるその他の問題を含めて)家族からの子どもの引離し問題についての問題提起
■2022年11月3日、国連人権委員会CCPR(自由権規約委員会)から日本政府に対して、「Parental Child Abduction(親による子の奪取・実子誘拐)」問題について、適切に対応するために必要な措置を講じるように総括所見(暫定版)が出されました。
・CCPRについて
https://www.unic.or.jp/texts_audiovisual/libraries/research_guide/themes/human_rights/
・日本政府の第7 回政府報告ならびに事前対応について
※外務省の下記URL頁内3を参照
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kiyaku/index.html
■CCPR/C/JPN/CO/7総括所見(暫定版)全文(一部抜粋引用)
https://www.ohchr.org/en/news/2022/10/dialogue-japan-human-rights-committee-experts-welcome-provision-public-housing-same
====================
「暫定版」
人権委員会
「日本の第 7 回政府報告についての総括所見」
委員会は、2022年10月13、14 日に開催された第3925回、第3926 回会議において、日本の第7 回政府報告を検討し、2022年10月28 日に開催された第3946回会議において現総括所見が出された。
====================
●総括所見における「Parental Child Abduction(親による子の奪取・実子誘拐)」を含む内容は、11〜12頁、第44、第45(本文は次頁に掲載し、黒枠で囲んだ箇所)
11頁
Rights of the child:子どもの権利
第44.
( 11頁の児相問題に続いて、12頁に“Parental Child Abduction”が続く)
第44.(12頁)に“Parental Child Abduction”, domestic and international,「国内および国際間の実子誘拐」とある。
====================
Furthermore, while acknowledging the responses provided by the State party on the matter, the Committee is concerned by reports received regarding frequent cases of “Parental Child Abduction”, domestic and international, and a lack of adequate responses by the State party (arts. 17, 23 and 24)
====================
さらに、日本政府による回答は認めるものの、委員会は、日本国内および国際間の 「Parental Child Abduction(親による子の奪取・実子誘拐)」の頻繁な発生と、締約国(である日本政府)が適切な対応をしていないという報告について、憂慮している(17, 23, 24条)
====================
17,23,24は「市民的及び政治的権利に関する国際規約(国連自由権規約)」の条文番号で、日本の「Parental Child Abduction(親による子の奪取・実子誘拐)」は、17、23、24条に反していると国連が懸念を示していることを表す。
国連自由権規約の条文全文は下記リンク先参照。
https://www.ohchr.org/en/instruments-mechanisms/instruments/international-covenant-civil-and-political-rights
第45 The State party should:締約国(日本政府)のなすべきこと
====================
(C)「Parental Child Abduction」(親による子の奪取・実子誘拐)の事案に適切に対応するために必要な措置を講じ、国内・国際間の事例を問わず、子の監護に関する決定は子の最善の利益を考慮し、実務上完全に履行されることを確保すること
====================
D.普及とフォローアップ
第46〜第48(12頁)に、今後のスケジュール上げられており、概要は次のとおり。
====================
締約国である日本政府は、今回の総括所見の内容を和訳し、当局、司法・立法・行政の三権、市民社会、非政府組織(NGO)、そして国民一般に周知すること。
2025年11月4日迄に、今回の勧告への対応状況を、国連に報告する事。
====================
国連人権委員会CCPR(自由権規約委員会)
2022年11月30日 日本の第 7 次レポートに関する最終見解
2022-12-08 (木) 13:47:19
アクセス数
総計:3564 今日:2 昨日:15