両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成26年11月4日、毎日新聞

離婚・別居:親子面会4割実現せず 調停成立でも

 離婚や別居が原因で子どもと離れて暮らす親が、同居している親を相手に子との面会を家裁に申し立てる「面会交流」の調停で合意が成立したにもかかわらず、全く面会ができていないケースが4割超に上ることが、日本弁護士連合会のアンケートで分かった。合意後も面会実現は容易ではないと指摘されていたが、今回の調査で初めて裏付けられた。

 調査は全国の弁護士を通じ、家裁の調停を利用した当事者に今年2〜4月に実施。調停の内容に対する満足度や、合意した面会交流や養育費の支払いの実現状況などについて尋ね、296人から回答を得た。

 調査結果によると、調停で合意できた人の44%が「全く面会ができていない」と回答。「合意通りの面会ができている」は24%、「合意通りではないが、ほぼ面会できている」が32%だった。

 面会ができない理由は「子どもが拒否する。または子どもと同居している親から本人が拒否していると聞いている」が37%と最多。「同居する親が子どもと会わせてくれない」が31%を占めた。

 面会交流できている人の実施方法は「当事者(夫婦や元夫婦)のみで実施」が51%、「親族の協力を得ている」が24%。「第三者機関に関与してもらっている」は10%にとどまり、関係機関の支援が進んでいない実態も分かった。

 子どもと別居し、面会交流が進まない親からは「(同居親に)メールしても、返事は1週間後でさらにはぐらかされる」などの声が寄せられた。同居する親からは、「別居親が親としての責任を果たしていない」との指摘もあった。一方で面会交流が進んでいる人からは「弁護士に支援してもらっている」「子どもが小学校高学年になり、本人が別居する親とやり取りしている」という例が報告された。

 アンケートに携わった藤原道子弁護士(第二東京弁護士会)は「調停が終われば家裁は見守ることができない。当事者間で面会実現が困難な場合は、自治体や専門家のいる団体が支援・調整できる仕組みが必要だ」と話した。【伊藤一郎】

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